どのような「戦略」でビシネスをするのか?
いざ、起業や独立をしようと考えたとき、あなたはどんな「戦略」でビジネスをしようと考えますか?
例えば、税理士として独立して事務所を構えようと思った時、
月々の顧問業務でベース収入を稼いで、スポットの決算報酬と、コンサル業務(節税対策)とかかなぁ?なんて、誰もが考えそうなことを考えてしまうものです。
でも、これは方法論であって、「戦略」が薄いと言わざるを得ないですね。
(実際、自分も弱い部分があると感じてしまう。。)
まずビジョンがあって、その戦い方を考えていくことが肝心。
つまり、「どうやってするか?(方法論)」の前に「何をしたいか?」をしっかりと考えていかないとビジネスは成り立たない。
まず、考えるのは大きな軸であるビジョンと戦略(何をしたいか?)
次に、どうやってするか?という方法論(戦術)を複数考えていくのが鉄板の方法です。
例えば、ドミノ・ピザ。
ドミノ・ピザの戦略は、「30分でピザを届けること」を戦略としてスタートしアメリカで評価されてきました。
そこには、「世界一おいしいピザをお客に届ける」なんてことは考えていなかったハズで、そんなところで勝負しようなんてハナから考えていなかったハズです(多分)。
つまり、極端に言えば、「味」に重きを置いた勝負をしなかった。
その結果、アメリカで強みを出して大ヒット。(いまでは結構当たり前になってきているけど、30分で出来たてピザが家に届くなんてアイデアは普通じゃなかったのかも)
おそらく、シンプルな1つの軸を持った戦略(30分以内にピザを届けるという約束)が勝利を収めるポイントになったように思う。
ビジネスを通じて「何を届けたいのか?」をまずはっきりとさせた上で、「何を使って実現するか?」を考える。闇雲に始めるよりも将来的に支持されるビジネスになることは間違いないし、生き残っていくはず。
よく本で「ビジョン」を明確に。と書いていますが、本当に大切なんだと思います。
会社の「経営理念」も同じです。
どのような「価格」で販売するのか?
ビジネスの戦略がある程度決まったとして、その商品はどの価格帯で販売するのが良いのでしょうか?
これは「マーケティング」に他なりません。
マーケティングとは、ターゲットとしている相手(つまりお客さん)から、望ましい反応を得るための仕組みづくりのことを言います。
マーケティングでよく出てくる用語である4つのP。
つまり、
- 製品(Product)
- 価格(Price)
- 流通(Place)
- プロモーション(Promotion)
この中でも、価格の決定については結構悩まされることが多いのではないでしょうか?
いくらで売ればいいの?周りはこれぐらいだから、これぐらいにしとこっか、なんて決め方していませんか?
シンプルに分けると、価格には、「低価格」「中価格」「高価格」がありますね。
低価格で勝負するのは非常に難しい。
これは、どうしても大企業などの資金力がある相手には勝てないことが問題。
最先端のシステム導入で大量生産が可能な大企業の方が、効率的に価格を下げて利益を出す(つまり、原価を下げる)ことに関しては圧倒的に長けているのは異論がないところでしょう。
これから個人でビジネスを始めようという時に、こんな相手と真っ向から勝負をしていると勝てるわけがない。。。自転車に乗って車のスピードに追いつこうとしているようなもんですからね。
では、中価格はどうか?
これは一番つらい。結局、価格競争に巻き込まれて相見積もりの結果、値引きしてくれと言われて疲弊してしまう(相当商品が良ければ別だと思いますが)。
高価格はどうか?
案外、この戦略が強いのでは?と感じています。
中身が空っぽの高価格商品はただの詐欺だけど、
高価格に見合う商品を販売すれば、利益率が上がって販売効率が格段に上がる。
そうすることで既存顧客に対するフォローアップの時間がたくさん確保できて、少数のお客さんに手厚いサービスが提供できる。
しかも、高価格帯になると、「安いからこれでいっか」という客は現れなくなる。
つまり、「安かろう、悪かろう」で使い捨て感覚で買う客がいなくなる(変な客が減るという表現もできる)。
特にサービス業(特に専門職)は、安売りをせずにしっかりと手厚いフォローができる高価格帯で販売することで、自分の能力向上や顧客満足を含めて、トータルで良い成果が残せる。
高価格帯で売るには、それなりに「覚悟」もできるから、自分の成長にも繋がりそう。
イメージは、月2万円で顧問料を取っていたところ、月5万円からにする、といった感じかな。
誰もそんなもの買わない、と思っているうちは「自分の実力が足りない」ということ。
つまり、安いから買おうというのは、「仕方なしにお金を払っている」可能性があるから。それを見極めるためにもいい戦略になると思う。
クレジットカードのアメックスや、車のロールスロイスやポルシェは決して安価な商品やサービスを提供していない。
もちろん、原価が高いこともあるだろうけど、買った人のある種の「エゴ」まで満たせる商品になっている。
「エゴ」とは、つまり、「自分しか買えないものを持っている」という満足感。
ブランドバックなども、ある種、似たようなところがある。
そうやってうまく「ブランド化」していける個人がこれから生き残っていくのだろう。
安売りしなくても選んでくれる仕事。こんな仕事ができるようになりたいものです。
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