無駄な仕事とは?
「無駄な仕事」と聞いて何を思い浮かべますか?
僕の業界(会計士、税理士業界)では、無駄な仕事=生産性の低い仕事 と解釈されているケースが多いです。
生産性の低い仕事とは何か?というと、端的に言えば、「売上に繋がらない仕事」です。典型的なものに、社内での事務作業(形式的なExcel加工作業、入力作業など)があります。
こういった生産性の低い仕事は特にプロフェッショナル(専門家)が行う仕事ではなく、極力自動化し、プロフェッショナルは「考える仕事」「判断する仕事」に集中しなさい、というのが世の流れになっています。
みなさんの周りで思いつく無駄な仕事とは何でしょう?
- 日程調整
- 会計システム入力作業
- 意味のない朝礼
- 相手に気を使って時間を費やすメール
- 過去の資料を探す時間
それぞれの置かれた環境によって無駄だと感じる仕事は違うでしょうけど、
この「無駄」について向き合うことで仕事のヒントが見えてくることも事実です。
(その無駄をなくすことで、生産性がUPするのですから)
なぜ無駄な仕事が起きるのか考える
では、なぜその「無駄な仕事」が起きるのでしょうか?
「過去からやっていたから」というのは一番ダメパターンの無駄な仕事です。
無駄な仕事は、頭を使わなくても時間が過ぎていくので正直楽だと思います。
なので時間給で働く人の多くは、時間をお金に変えています(全員とはいいませんが、多くの人はそこに「生産性」を求めてすらいません)。
無駄な仕事の1つとして、「やることがない時に作られた仕事」があります。
少し暇な時期になると、仕事を探す人がでてきます。そのときに「良かれ」と思って始めたことが案外生産性を低下させる原因となるリスクもあります。
一方で、一見、無駄な仕事のように思えても、その仕事をすることによって将来的に何倍にも効率化が見込めるようなものは無駄ではありません。
トータルで考えた場合に生産性が上がることが間違いなく見込めるからです。
例えば、マニュアルや手順書の作成。
これは、一度作ることで、新しい人が仕事をはじめる際に「周りの時間を過度に拘束しない」というメリットがあります。
マニュアルや手順書がなければ、はじめての人は周りに聞くしかありません。
そしてその「聞く相手」はほとんどの場合、自分よりも経験豊富な上司です。
つまり、本来マニュアルがうまく整備されていれば迷わないことについても都度上司に確認しないと仕事がわからない、となれば自ずと生産性が落ちていきます。
これは組織の規模が大きくなるほど影響が大きくなります(それだけ人の時間を拘束する人が、いたるところで出てくるわけですから)。
こういった非効率なことについては、「なぜこんな無駄なことが起きているのか?」といった本質を考えることで改善の光が見えてくる場合があります。
その仕事のゴール(issue)は何か?
無駄な仕事を極力減らすために必要なのは、「その仕事で求められているゴール(issue)は何か?」を明確にすることです。
その仕事のポイント(要点)はどこなのか?を意識することで、遠回りせずに生産性を上げることに繋がります。
例えば、経営指標の分析を行って、その結果をプレゼン資料としてまとめるように言われたとします。
まず、ここで第一に確認しないといけないのは「何に使うための資料なのか?」という点ですね。
そのプレゼン資料が、
- 売上を上げるための施策を社内で検討するための会議資料なのか、
- 原価を削減するために必要な施策を検討するための資料なのか、
- 競合他社との指標を比較してSWOT分析をすることで方向性を決定づけるために資料なのか、
など、その目的によって作るべき資料が全く違ってきます。
当たり前のようですが、往々にして、「とりあえず」分析資料をつくってみる、といった風な仕事の仕方をする方がいて、当然そういう方法ではゴールに遠回りすることになります。
その結果、生産性が上がらずに「無駄な仕事」が増える原因になります。
今一度、無駄な仕事を減らすために「その仕事の目的(issue)」を考える習慣を身につけてみてはいかがでしょうか?
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