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被相続人に生命保険金がかけられている場合、非課税枠で節税可能。

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生命保険への加入は相続税対策になる?!

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みなさんは生命保険に加入していますか?昔は保険のおばちゃんが自宅に来て、

保険の契約をしている姿をよく見ました(田舎だけかな?)。

 

保険というと、少しネガティブなイメージを持たれている方も多いかもしれません。

かんぽ生命の事件があったり、しつこく保険の営業をしている若い営業マンがいたり、

久しぶりに知人から連絡があったかと思えば保険の営業だったり…。

 

そんな生命保険ですが、相続を考えると良い点もあるのです(端的に言えば、節税にななります)。

 

今回は、そんな生命保険金と相続税の関係について説明したいと思います。

 

被相続人が保険加入していた場合、非課税枠で節税可能

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相続が発生した場合、亡くなった方(=被相続人)が生前に生命保険に加入していた、というケースは少なくありません。

相続(死亡)により保険が下りるケースは、一般的に被保険者=被相続人 の保険を契約しているケースです。

 

例えば、このような保険であれば、死亡した際に、遺族に保険が支払われる仕組みです。

 

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例.父(90歳)が亡くなり、家族構成は、妻(88歳)、長男(65歳)の三人家族だった場合。

<保険契約の内容>

契約者:父

被保険者:父

保険金受取人:妻

死亡保険金:300万円

*******************************************

 

よくありそうなケースだと思います。

 

この場合、父が亡くなった際には、妻に死亡保険金が300万円支払われます。

この保険金300万円が、夫の死後、妻の財産となるわけです。

 

ただここで問題となるのが相続税。

相続の際に被相続人に帰属するすべての財産(財産とみなされるものも含む)に対して、一定金額(基礎控除額)を超えると相続税がかかってきます。

 

この基礎控除額については、別の記事でも解説しています。

 

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この保険に対して相続税がかかるとなれば、妻は保険金を300万円受け取ったとしても、その中から相続税を支払う必要がでてくるわけです。

そういった事情も考慮して、今回のような生命保険金については、相続税法上、非課税枠が設けられています。つまり、一定額までは相続税がかかりません(この金額については後で解説します)。 

 

対象となる生命保険はどの種類?

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では、非課税(相続税がかからない)となる生命保険金とはどういったものでしょうか。

国税庁の公式HPでは、以下のような説明があります。

 

 

No.4114 相続税の課税対象になる死亡保険金

 

[平成31年4月1日現在法令等]

被相続人の死亡によって取得した生命保険金や損害保険金で、その保険料の全部又は一部を被相続人が負担していたものは、相続税の課税対象となります。

この死亡保険金の受取人が相続人(相続を放棄した人や相続権を失った人は含まれません。)である場合、全ての相続人が受け取った保険金の合計額が次の算式によって計算した非課税限度額を超えるとき、その超える部分が相続税の課税対象になります。

 

500万円 × 法定相続人の数 = 非課税限度額

 

なお、相続人以外の人が取得した死亡保険金には非課税の適用はありません。

(注)

1 法定相続人の数は、相続の放棄をした人がいても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数をいいます。

2 法定相続人の中に養子がいる場合、法定相続人の数に含める養子の数は、実子がいるときは1人、実子がいないときは2人までとなります。

 

国税庁HP  タックスアンサーNo.4114より引用

 

 

 つまり、被相続人が保険料を負担していた保険契約で、その死亡保険金を相続人が受け取る場合、節税の可能性が出てくるわけです。

今回の例で説明した保険はまさにこのケースに該当します。

 

非課税枠はいくらか?(どれだけ節税できるのか)

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節税できる金額は、非課税枠の金額となります。先ほどの国税庁HPの説明にも記載があったように、

500万円 × 法定相続人の数

が非課税の枠となります。

 

さきほどの例で考えると、法定相続人は2人(妻、長男)なので、2人が受け取る死亡保険金は1,000万円まで非課税となります。

この保険に仮に入っていなかった場合、単純に考えると保険の支払金額の分が父の預金として残っていると考えられ、この預金に対しては非課税枠はないことから、全額が相続税の課税対象となるのです。

 

つまり今回の家族では、1,000万円までであれば、父が保険に入っていれば相続税が節税できたことになります。

 

これはまだ年齢的には若い自分達も他人事ではありません。

現在の法律が変わらない限りは、僕たちが家族のために加入した生命保険についても相続時に役に立つことがあるのです。

こう聞くと、保険もあながち悪くないと思いませんか?

 

(番外編)生命保険金は相続財産ではない?

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今回、相続税の対象となると説明した生命保険ですが、

厳密には、生命保険は民法上の相続財産ではありません。

相続財産ではなく、受取人固有の財産と考えられています。

 

つまり、生命保険については受取人があらかじめ決まっているため、

相続時の遺産分割協議の対象とならず、確実に指定した人に保険金が支払われるのです。

 

財産でもないのに相続税がかかるの?と思われるかもしれませんが、

このように民法上は財産とみなされない場合でも、相続税の計算上は財産とみる必要がある「みなし財産」というものが存在するのです。

 

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安易な意思決定はトラブルのもと。税理士にしっかりと相談しましょう

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税金に関しては知らないことで損する制度がたくさんあります。

相続税でいえば、今回紹介した生命保険などがまさにその例です。

ほかにも、相続時精算課税制度や、小規模宅地の特例なども知らないと損する相続税の制度です。

相続時精算課税制度に至っては、一度適用すると二度と暦年課税に戻すことができない制度となっていますので慎重な判断が必要です。

 

また、税理士であれば誰でもすべての税法に精通しているとも限らないのです。

当然、お医者さんでいうところの「内科」「小児科」「整形外科」「眼科」などと同じように、税理士にも得意・不得意があります。

 

要望にあった税理士を検索できるサイト(税理士ドットコム)もありますので、その分野で信頼できる税理士を探しやすい時代になりました。

 

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