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相続開始日3年前の贈与に注意。3年ルール(3年内贈与加算)の適用で節税できなくなる。

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相続税対策と生前贈与

「相続税対策」といえばどういったものを思い浮かべますか?

 

相続税は、相続開始時点(=亡くなったことを知った日。通常は死亡した日)の財産に対して課税される税金です。

つまり、相続が開始するまでに財産を減らすことができれば相続税の負担が軽くなるのです(基礎控除額以下であれば1円も税金がかかりません)。

ですので相続税対策として、生前贈与が選ばれやすいのはこのためです。

 

また、相続税は累進課税です。

所得税と同様、相続財産が多ければ多いほど、反比例的に負担する税額が増加します(最高税率は55%)。

 

【合わせて読みたい関連記事】

相続税の税率は累進課税。財産が多いほど税金が取られる仕組みを解説! - 公認会計士わんころくんの人生戦略

 

相続税の基礎控除が改定されたことで、相続税課税対象者が倍増? - 公認会計士わんころくんの人生戦略

 

贈与税は年間110万円まで非課税(暦年課税の場合)

「贈与税は年間110万円まで非課税」というのは聞いたことのある方が多いと思います。

「相続時精算課税制度(相続時精算課税制度についての詳しい解説はこちら)」を利用していない方であれば、通常この暦年贈与(年間110万円まで非課税の制度)を利用して生前に財産を子や孫に贈与することで相続財産を生前に減らすことをコツコツと行っています。

 

例えば、年間100万円の贈与を10年間するだけで単純に1,000万円の財産を減らすことができます。

その分、相続税の負担も減ることになるのです(税率20%の人でも200万円の税負担が減ります)。

 

【要注意】相続開始日3年前までの贈与は相続財産に加算して計算される

この暦年贈与の制度を利用して相続税対策をする場合、注意が必要です。

それは、相続開始日3年以内の贈与は相続財産に加算されて相続税が計算されてしまう点です(つまり、減らした分を足し戻しです)。

 

例えばよくあるのはこんな例です。

 

 

もうすぐ寿命が近づいてきたお爺さんが、我が子(長男)に対してこう言います。

「わしもあと何年もつかわからん。亡くなったら相続税がかかってしまうから今のうちにお前に貯金していた預金5,000万円はすべて渡しておくよ」

 

その2年後、その言葉が遺言であったかのようにお爺さんが亡くなってしまいました。

 

長男は悲しみにくれましたが、お爺さんが生前に財産を渡してくれていたおかげで税金面での負担は減りそうだ、とホッと一息しつつ、お爺さんに感謝を示しました。

 

 

この場合、一見すごくうまく財産を承継したように思いますが、

この5,000万円の贈与は「相続開始前3年以内の贈与」なので、相続財産に加算されて相続税がかかってきます。

このあたりを注意しておかないと、思わぬ税金を支払うことになりかねません。

 

これだけでも覚えておくべきことは「亡くなる直前にする相続税対策は効果がない場合が多い」ということです。

 

相続税対策に贈与を使うのであれば、「長い時間をかけてコツコツと」がポイントです。

 

 贈与税に関しては、こちらの記事も参考にどうぞ。

【贈与税】年間110万円の非課税枠を利用して節税を。相続税の生前対策にもなります。 - 公認会計士わんころくんの人生戦略

 

安易な意思決定はトラブルのもと。税理士にしっかりと相談しましょう

税金に関しては知らないことで損する制度がたくさんあります。

相続税でいえば、相続時精算課税制度や、小規模宅地の特例などはその最たる例です。

相続時精算課税制度に至っては、一度適用すると二度と暦年課税に戻すことができない制度となっていますので慎重な判断が必要です。

 

また、税理士であれば誰でもすべての税法に精通しているとも限らないのです。

当然、お医者さんでいうところの「内科」「小児科」「整形外科」「眼科」などと同じように、税理士にも得意・不得意があります。

 

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