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日本人が遺言書を敬遠するのは、「遺書」と混同してるから?

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あなたは「遺言書」と聞いて何を思い浮かべますか?

自分の死が近づいてきているようなネガティブなイメージを持つ人も多いかもしれません。

 

遺言書と遺書を混同しているのであれば、それは知識が不足していることで大きな損をしている可能性があります。

 

今回は遺言書について、簡単な説明をします。

この記事を読むことで、あなたの遺言書に対する価値観が変わるかもしれません。

 

 

まだ普及途上な遺言書

日本でも遺言書の作成件数は、年々増加していますが、世界的に見るとまだ発展途上と言わざるを得ません。

 

あなたは、遺言書と遺書の違いを説明できますか?

 

遺言書と聞いて、ネガティブな印象を持つ人は、もしかするとドラマなどで出てくる自殺者の遺書を思い浮かべているのかもしれません。

 

遺書はダイイングメッセージ

よくテレビドラマなどで出てくる遺書は、自身が死ぬことがわかった時に生前に残しておくダイイングメッセージです。

 

思い浮かびやすい例として、

  • 余命宣告をされたため遺書を書く
  • 自殺する前に遺書を書く

といったものが挙げられるでしょう。

 

この遺書には、法的効力はありません。

つまり、日記や手紙と同じです。

生前の想いを伝えるには使える手段の1つかもしれませんが、その想い通りに実行されなかったからと言って法的責任は問われないのです。

実に虚しい側面のあるダイイングメッセージが遺書です。

 

遺言は法的効力あり

遺書とは異なり、遺言には法的効力があります。一般的には「遺言(ゆいごん)」と呼ばれることが多いですが、法的には「遺言(いごん)」と読みます。

 

遺言を法的に残すための手段が、「遺言書」です。

遺言書はダイイングメッセージとは異なる性質を持っています。

 

遺言書は、自身の財産を継がせたい人に確実に承継させる手段であり、遺された親族が困らないために財産を示しておくマナーでもあります。

 

遺言書がない場合、亡くなった際の遺産は、法律で定められた法定相続人が相続することになります。子どもがいるなど、法定相続人が1人でない場合には、相続人全員の話し合いにより決定します。

 

この話し合いの結果を法的に示すため、一般的には遺産分割協議書という書面に相続人全員が署名し、実印を押印します。

遺産分割協議書を作ることで「言った言わない」問題を防ぐことができます。

この遺産分割協議書には、個人の財産を誰がどれだけ承継するのか?を文書で記載します。

 

親族間の仲が良くない場合には、この遺産分割協議がまとまらないケースがよくあります。

遺産分割協議がまとまらずに相続税の申告期限(相続開始日の翌日から10ヶ月以内)が到来してしまうケースもあります。

場合によっては、故人の財産を巡って裁判で争うケース(いわゆる争族)も多発しています。

亡くなった方も自身の遺産を原因で家族が裁判を起こすなど微塵も望んでいないことでしょう。

こういった争いを生前に防止しておくためにも、遺言書を書いておくことは重要なのです。

 

遺言書は、あくまで自身の財産内容を示し、死後の財産の承継先を決める手段であって、ダイイングメッセージとは全く異なるのです。

財産内容を十分に把握できなかったために残された遺族が今後の生活に支障をきたす可能性もゼロではありません。

 

欧米では一般的なマナー

日本では、お金の話をしたり、財産の話をするのは少しいやらしいと思う気質があるのか、遺言書もまだまだ浸透していません。

 

一方で、欧米では、遺言書を書いておくことは紳士淑女の当然のマナーです。

自身が財産の内容や、その承継先をしっかりと示しておかないことで親族が争うことを未然に防止していると思えば納得がいきます。

 

私自身も仕事柄、「遺言さえ書いていれば防げたのに」と思わざるを得ない争い事や心労をたくさん見てきました。

遺言書がなくて困るのは亡くなる自分自身ではなく、遺された家族だということを肝に銘じておくべきです。

 

遺言書を書くべき人の代表例

中でも遺言書の作成がマストな方を紹介します。

 

・子どものいない夫婦

・法定相続人以外の人に遺産を渡したい人

・自分の思い通りに財産を承継させたい人

 

特に子どものいない夫婦の場合、夫が亡くなれば法定相続人は妻と親です。

親と言っても、夫の親ですから妻からすれば義理の母です。

さらに親がなくなっている場合は、夫の兄弟にも財産を相続する権利が発生します。

 

夫の財産とはいえ、妻もその財産形成に多少の貢献をしてきていることがほとんどです。

そんな家族の財産を、親族であっても他の家族に渡すことは本望でない場合が多いでしょう。

したがって、子どものいない夫婦は互いに遺言書を書いておくのがスマートな生前対策と言えます。

 

近年は、コロナウイルスなどの未曾有の感染症が発生するなど、自分の将来を予想することがより難しくなってきました。

万が一のことも、いつ誰に発生するのかも正直わかりません。

病気でなくとも、事故にあってしまう可能性だってあるわけです。

 

遺言書は遺書のようなダイイングメッセージとは全く違って、もっとスマートなものです。

 

是非、生前に遺言書を残しておくことを検討してください。

 

ノブレス・オブリージュ

家族の未来はあなたの手で守りましょう。

 

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