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会計士の繁忙期はいつ?監査法人を例に解説してみる。

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監査法人の繁忙期は人によって異なります。

 

これは法人によってことなるのではなく、チームやその人の状況によって異なるのが一般的です。

 

同じ大手監査法人でも、毎日早く切り上げる人もいれば、毎日夜遅くまで残って仕事している人もいます。

 

こんな状況なので、会計士受験生に、

どこの法人が多忙ですか?どの法人が働きやすいですか?

って言われても、その人によりますね。っていうのが一番親切な答えなのかもしれません。

 

なんで人やチームによって違うのか?

 

それは担当クライアントの割り当て(アサイン)が異なるからです。

 

一般的に、3月決算の上場会社が多いため、監査の繁忙期は4月後半〜5月です。

でもこれは3月決算会社の一般的な例に過ぎません。

 

 

中には、2月決算や12月決算、9月決算や7月決算を選択している会社もあります。

 

そうなると担当クライアントによって、繁忙期が異なってくるのです。

 

共通認識としては、決算期の翌月以降に忙しくなるということ。

 

3月決算会社であれば、3月に監査をしても3月決算が出来上がっていません。

公認会計士の監査は、会社が作った決算書類を監査するので、会社の決算が締まらないことには監査がスタートできないのです。

(期中の監査や四半期レビューもありますが、これはあくまで期中に起こった事象に対する手続です。)

 

そうなると、特に忙しい会計士は、複数の決算期の会社を担当していることが多い。

極端に言えば、1月から12月まで決算期の異なる会社を12社担当していれば、年中監査していることになります。

そんなこと現実的にはありえませんが。

 

また3月決算会社しか担当していなくても、その会社の規模や業績、経理能力などによっても大きく会計士の繁忙感は違ってきます。

 

 

なので同じ会社で同じ部署で働いていても、忙しさは結構人によって異なっているのが現状です。

 

部署内、ないし法人内で業務の平準化をしようと各監査法人では課題認識を持っているようですが、それもなかなか上手く人員の配置が追いついていないのが現実的なところ。

 

計画段階では、将来その会社にどんなことが起こるかというのは読みきれない部分があるからです。

突発的に不正が発覚することもあれば、経理の重要キーマンが退職することだってありえます。

また、監査チームのメンバーが交代する可能性もあります。

 

 

アサインについても流動的に適宜見直していますが、どれだけ忙しいのかはその人による、というのが誤解を与えない1番の答えです。

 

私はそんなに忙しくないですよ〜なんて答えたって、となりの人はメチャクチャ忙しいかもしれないのです。

 

なので監査法人の会計士に業務の忙しさを聞くときは、

 

1. どんなクライアントを担当しているのか?

2. 何社担当しているのか?

3. 今忙しい業務はどんな内容か?

 

という点を意識して聞くと、納得して情報収集できるかもしれません。

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