相続税は累進課税(所得税と同様)
相続税の計算方法は、おなじみの方が多い所得税と同様に、
「累進課税」といった方法で計算されています。
つまり、ある一定の範囲までは◯%、それを超えると超えた部分に対して◯%といった風に計算方法が定められているのです。
この累進課税を単純にしたものが、「速算表」と言われるものです。
(国税庁HPより引用)
この速算表に当てはめて相続税の計算を行っていきます。
相続財産が多いほど税金をより反比例的に多く払う仕組み
速算表をみてもわかるとおり、相続税は所得税のように、
相続財産が多ければ多いほど支払うべき税負担が大きくなります。
具体的には、財産が1,000万円以下(基礎控除後)であれば10%であるのに対し、
6億円を超えてくると、超えた部分に対しては55%もの税金が課されるのです。
累進課税の仕組みは?
速算表に当てはめることで計算できるとはいえ、仕組みをわかっていないと気持ち悪いと感じる方もいるかもしれません。
そこで具体的な例で速算表の解説をしてみようと思います。
例えば、相続財産(基礎控除後)が2,000万円あった場合の相続税について考えてみたいと思います。
2,000万円を上記速算表に当てはめると、相続税は
2,000万円×15%−50万円=250万円
となりますね。
これは、分解すると以下のような計算をしているのです。
① 1,000万円×10%=100万円
② 1,000万円(1,000万円を超えた部分)×15%=150万円
③ ①+②=250万円
1,000万円までは10%の税負担、1,000万円を超えた部分に対して15%の税負担となっていることがわかると思います。
これが「累進課税」と呼ばれるものです。
相続税は、相続財産が多ければ多いほど階段式に税負担が増加していきます。
もし相続税を減らしたいのであれば、財産を生前に圧縮しておくしかないのです。
上手に相続財産を圧縮するのに一番簡単な方法は「生前贈与」です。
これについては、別の記事で紹介していますのでそちらを参照頂ければと思います。
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無知はトラブルのもと。税理士にしっかりと相談しましょう
税金に関しては知らないことで損する制度がたくさんあります。
相続税でいえば、相続時精算課税制度や、小規模宅地の特例などはその最たる例です。
相続時精算課税制度に至っては、一度適用すると二度と暦年課税に戻すことができない制度となっていますので慎重な判断が必要です。
また、税理士であれば誰でもすべての税法に精通しているとも限らないのです。
当然、お医者さんでいうところの「内科」「小児科」「整形外科」「眼科」などと同じように、税理士にも得意・不得意があります。
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