公認会計士試験に合格できない人の多くは「計算ができないから」。
これは僕が今まで多くの受験生と一緒に勉強してきて実感していることです。
結局、計算ができる人は1回で合格しなくても続けていれば大半が合格できているのも事実。
合格できない人は、理論問題は得意だけど、計算力が低い人が多いです。
計算っていうのは、「財務会計」と「管理会計」の計算問題ですね。
特に一次試験である短答式試験では、高い計算力が問われます。
大手の予備校に行っても、「とりあえず計算力をつけましょう」と言われるのはそのためです。
ここでいう高い計算力とは、
- 制限時間内に解き切るスピード
- 基礎レベルの問題でケアレスミスをしない正確性
- 解くべき問題と捨てるべき問題の判断力
この3つができるようになることです。
では、1つずつ見ていきましょう。
公認会計士試験に受からない人が考えるべき、計算力をつけるための3つのポイント
制限時間内に解き切るスピード
なんといっても試験ですので、制限時間があります。
なので、決められた時間内に解ききれないと意味がありません。
「知ってたのに」では合格できないのが試験です。
資格試験ですので、実務に紐づくとはいえ、まずは「合格するための」勉強に集中しましょう。
下手に内容を考えすぎて手が動かなくなったら元も子もありません。
時には内容が十分に理解できなくても「解き方だけ覚える」ことも必要です。
(あんまりこれをやりすぎると、応用問題が解けないのでオススメはできませんが)
そのために、まず計算のスピードアップを図る必要があります。
スピードアップを図るのに1番手っ取り早いのは、計算問題を解きまくること。
くよくよしたって、どれだけ悩んだって、やらないと計算のスピードは上がりません。
ランニングもせずにマラソンで速く走りたいって言うのと同じぐらい無謀です。
では、具体的にはどうやって計算問題を解きまくれば良いのでしょうか?
まずは、自分なりの計算方法を確立すること。
それは、仕訳を書くことかもしれないし、T勘定をつくって数字だけ集計していくことかもしれません。また、図を書くだけで解けるような問題もあります。
それぞれの論点に対して、どんな解き方をすれば早く解けるのか?といった自分なりの解き方を確立して、あとはその方法を繰り返すのが1番です。
少し紹介すると、僕は連結会計がものすごく得意でした。
正確に言うと、はじめは苦手でしたが得意になりました。
どうやって得意になったか。
それは、自分なりの解き方を確立したからです。
僕なりの連結会計(総合問題)の解き方は、
- 下書き用紙は極力1つにまとめる
- 資本連結は表を書く(クイックメソッドという大原のやつです)
- 成果連結はT勘定で集計する
- 解いた場所(数字)には全てチェックをつける
- 最後に電卓で下書き用紙の数字を集計する
文字で書くと簡単そうに見えますが、これを短時間で精度高くやるには結構大変です。
僕はこの方法を確立してから連結会計は短時間で高得点が取れるようになりました。
クイックメソッドとかは大原に通わなければ活用できていなかったかもしれません。
そういう点では、大原の通学で勉強してよかったと思います。
予備校選びのポイントはこの記事をどうぞ。
基礎レベルの問題でケアレスミスをしない正確性
ケアレスミスってどうしてもやってしまいがちです。
問題を解いていて、その時は解けなかったのに、解答を見たら「な〜んだ。簡単じゃん」って思うことないですか?
僕もよくありました。笑
試験に合格する鉄則は、
「基本的な問題を確実に正解し、少し難しい問題を少しだけ解けるようになること」です。
問題を解いた後、「なぜ間違えたのか?」とか「どういう工夫をしたら次は間違えなくなるのか」ということを常に考えましょう。
僕の場合は、その解決策の1つが「解き終わった部分は確実に印をつけて消し込んでいくこと」でした。
勉強も仕事と同じでPDCAが大切です。
本試験では、ほんとちょっとした差で合否が分かれます。
でも、これも結局繰り返して問題を解かないとケアレスミスは減らないし、身につきません。
ある程度量をこなすことも大切です。
そういう僕も、短答式試験であと1問正解していたら合格だったのに。。。っていう経験を2回連続やらかしました。。
解くべき問題と捨てるべき問題の判断力
まず、試験が始まってからやるべきことは、前から順番に闇雲に解いていくことではありません。
それよりも「優先順位」をつけることです。
僕は本番で緊張するタイプだったので、試験が始まったらまず問題全体を見て絶対に解けそうな簡単な計算問題を探していました。
とりあえず簡単な計算問題を解いて心を落ち着かせる。
そんなことも時には有効です。
試験問題を前から順番に解いていって、途中で詰まってその1問に時間をかけすぎるのは非常にもったいない。
もしかすると、その問題は受験生の99%が解けない問題かもしれませんよ。
それなら、受験生の70%が解ける問題から解いた方が点数を稼げるのは明らかです。
そんな面倒なことをしたくない人でも、まずはどんな問題がでているのか全体を見てみる。
その上で前から順番に解いていく(ただし、難しかったらすぐに飛ばす)、という方法でも良いと思います。
どうやったら解くべき問題に確実に取りかかれるのか。
精神論のようですが、結構これが合否を分けたりします。
自分にあった解き方を確立し、
どうやったら確実に、早く、正確に、より多くの問題を解けるのか
を工夫していきましょう。