公認会計士が考える人生戦略ブログ

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公認会計士試験に臨む大学生が、撤退して一般就活に臨むタイミングは?撤退後の就職はどうなる?

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公認会計士試験撤退タイミングについての悩み(大学生編)

先日、こんな質問がありました。

 

 

(※質問趣旨は変えていませんが、表現を変えています)

 

公認会計士を目指そうかと検討している高校3年生です。

大学に入ったら、公認会計士試験に挑戦しようと思いますが、

もしうまくいかなかった場合、一般企業の就活時期と被ってくる可能性が多いにあると思います。

例えば、大学3年生の時に短答式試験(5月)もしくは、論文式試験(8月)に失敗してしまうと、周りは一般企業への就活を始める中、遅れをとってしまうことになるのでしょうか?

経済的にも、家計の負担をこれ以上増やすことはできないので、浪人や就職時期が遅れてしまうことは難しいと思っています。

資格勉強をする場合、仮に一発合格できなければ、大学在学中のどの時期まで勉強に専念できるのでしょうか?

 

 これ、すごくわかります。

 

僕も公認会計士を意識し始めたのは、高校3年生の頃。

大学の進学を考えるにあたって、その後のキャリアも考えて学部を選びたかったので、将来どうしようかな〜とぼんやりと考えはじめたのもちょうど高校3年生の頃でした。

 

極論を言えば、始める前から悩んでも意味がない、という部分もあるのでしょうけど、

公認会計士試験への挑戦は、膨大な時間が必要で、また、勉強にあたって別途お金も必要になります(予備校に申し込むのに50万円程度は必要だったと記憶しています)。

もし勉強をしない、という選択をすれば大学生活は華やかに送れるのかもしれません。

でも、将来の不安は拭えません。

 

ある意味そんなリスクを取りながら、勉強に挑戦しようと考えているのであれば、悩んで当然でしょう。

僕も当然ですが、悩みました。

 

ただ、今思えば間違っていなかったかな、と思います。

在学中合格は叶わなかったものの、十分にやりがいのある仕事ができていますし、

特に年齢が数個上の人に仕事面で劣っている気も全くしません。

 

確かに仕事をするまでは不安でしたが、仕事を始めてしまえば、今や一回り歳上の後輩もいますし、年齢ってなんのこと?ぐらいの感じです。笑

もちろん、そう言っていられるのも、公認会計士といったある程度資格のパワーが効いていますが(民間の一般企業だとこうも言ってられないのかな、とも思います)。

 

今思えば、ほんの数年の差なんて、むしろ全くのハンデになっていないので、結果的に取り越し苦労感がありました。

 

僕の勉強経験も踏まえ、受験を目指すかどうか悩んでいる高校生や大学生向けに、

僕なりの考えを示しておこうと思います。

 

質問者の方も言っていましたが、ネットには合格体験記などのポジティブな情報ばかり載っていて、案外、撤退したらどうなるか?みたいなところは多く語られていないようでした。

 

一般就活のスタート時期を確認しよう

まずは、最悪シナリオを考えると、

受験に失敗すればサッと一般就活に切り替えて、他の大学生と遅れのないスタートを切るパターンです。

 

個人的には、少しもったいない気もしますが、勉強のモチベーションが上がらず、公認会計士を諦められるのであれば全然OKでしょう。

資格を取るだけで人生安泰な訳ではないですし、1回不合格で諦めつくのであれば、おそらくそんなに会計士にこだわっているわけでもないハズです。

 

この場合、まず確認しておく必要があるのが、就活のスタート時期。

 

例えば、2020年卒業の大学生の就活スケジュールであれば、

大学3年生の3月に説明会解禁、大学4年生の6月に採用面接(選考)解禁となっているようです。

ただし、実際のところはその年によって、紳士協定がどこまで守られているか、なども変わっているように思いますので(少なくとも昔はそうでした)、

ここは実際のスケジュールがどうなるのか?を確認しておく必要があります。

 

会計士受験生が確認する方法としては3パターン

① 大学のキャリアセンターに問い合わせておく

② 大学の友人や先輩にリアルな情報を聞く(形式的には◯月だが、実際の準備は◯月から必要など)

③ 予備校の先生に相談する

 

できれば、上記①〜③をすべて確認して、間違いのない情報を得ておくことが望ましいでしょう。

 

 その就活スタート時期から逆算して、どの時期までなら受験に専念できるか?を考えておく必要があります。

 

僕の時代の場合は、友人で公認会計士試験を途中で撤退して一般就活に切り替えた人が数人いましたが、

いずれも結果的には有名上場企業へ就職していました(それがいいかどうかは別問題ですが)。

 

ある友人の場合は、大学1年生の秋から本格的に受験勉強をはじめて、

大学2年生の12月の短答式試験(一次試験)に失敗。そのタイミングで完全に撤退して一般就活をする、と決めて切り替えていました。

このタイミングであれば、全く問題なく一般就活に切り替えられます。

でも少しこれはレアケースかもしれません。このタイミングで撤退する人は、基本的に、1年ほど勉強してみて「もう無理だ」と感じてモチベーションにも限界が見えたパターン。

ある意味潔く撤退していったイメージです。

 

他の友人では、大学3年生の5月の短答式試験(一次試験)に失敗。

このタイミングで撤退して就活に参戦していました。

結果的には、全く問題なく人気上場会社の優良企業へ就職が決まっていました。

一般就活に絶対乗り遅れたくない!という思いがあれば、このタイミングで「勉強を続けるかどうか」を決める必要がありそうです。

 

受験勉強を予備校に通学して始める場合は、案外同じ境遇の人と知り合えるので、

お互い情報共有もでき、不安にならずに挑戦できると思います。

予備校の先生も同じ悩みでたくさん相談を受けているハズなので、気軽に相談すれば良いと思いますし。

 

そういった相談を予備校でしたい場合の注意点としては、

通学で先生と対面で話せる環境があるかどうか?DVDなどの通信だと、その機会も減ってしまいますので、できれば通学ライブ授業を受けるようにしましょう。

 

ちなみに僕は、大原簿記専門学校に通いました。

 

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監査法人入所の年齢目安を考えておこう

勉強を続ける場合、何歳まで続けるか?というのは決めておいた方が良いです。

その方が覚悟もできますし。

 

一般的に、監査法人で前職なし採用をするのは、30歳が一旦の目安だと思います(監査法人に限らないですが)。

在学中に合格できずに、試験に引き続き挑戦する場合は、どの年齢までなら就職に響かないか、リサーチしておく必要があります。

 

また、保守的に「新卒」枠を無くしたくない場合は、大学院に進学して勉強を続けるのも1つの手です。

だたし、この場合は経済的負担が大きくなるので家族とよく相談して決めましょう。

 

アカウンティングスクール(会計専門職大学院)へ進学すれば、短答式試験科目の一部免除など、試験合格に有利な資格が得られます。

 

最後は、自分次第。なぜ公認会計士になりたいのか?

最後は結局自分がどうなりたいか?にかかっていると思います。

 

公認会計士を目指したきっかけや、公認会計士になってどんな仕事がしたいか?

など、今一度初心を思い返してください。

 

その部分がクリアになれば、自ずと失敗しても勉強を続けるかどうか、が決まってくると思います。

 

僕は、短期合格はできなかったものの、結果的に合格できました。

その経験からすれば、続けていてよかったなと思います。

仕事をしていても、この資格があってよかったな、と思うことも多いですし、

転職活動も全然困りません。

 

でも、もし僕が試験にうまく行っていなければ、また違った意見を言っていると思いますので、正解はないと思います。

 

 

公認会計士の撤退後とキャリアについて、別記事でも紹介しているので、参考にどうぞ。

www.wankorokun.com

 

 

 

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