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生産性と独創性のパラドックス

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今あなたが勤めている会社でも「生産性」が重要なテーマとして位置づけられているのではないでしょうか?

 

生産性向上は仕事をする上では確かに大切です。

一方で、生産性向上に意識を向けすぎるあまり、独創性をなくしてしまっている恐れがあります。

独創的な発想は、自動化・機械化をすればするほどなくなってしまいます。

 

今回は、生産性と独創性のパラドックス(矛盾)について考えてみたいと思います。

 

 

生産性とは?

生産性とは、インプットに対するアウトプットの量のことをいいます。

言い換えると、自分が動いた行動に対して、成果がどれだけ紐づいているか?ということです。

 

「最小限の努力で最大限の成果を出す」という表現がよく使われますが、これは生産性が高いといえるでしょう。

 

生産性を高めるためには、出来る限り無駄な作業を省く必要があります。

結果に結びつく可能性が限りなく低い業務を辞め、自分がした作業がより多くの成果に結びつくように行動する必要があります。

 

生産性を高めるためには、IT化、自動化、ロボット化(RPA)など、機械を利用することが簡単で誰もが思いつく生産性向上の方法です。

 

【関連記事】

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生産性を高めることで何が起きるのか?

生産性を高めることで、無駄と考えられる作業が減っていきます。

しかしながら、その作業が「本当に無駄かどうか?」は充分に検討が必要です。

 

例えば、一見無駄と思われる雑談。

生産性の観点からは、辞めてもいいのかなと思ってしまいます。

 

しかし、リラックスしている状態での雑談は、時に思わぬ良いアイデアが生まれる場合があります。結果として、長い目で見ると生産性を高めることに繋がるケースもあります。

 

生産性を意識するあまり、独創的な発想(独創)が阻害されているとも言えます。

 

独創性はどんな場合に高められるのか?

独創的な発想は、リラックスしている状態で生まれることが多いです。

これとは別に、もう1つ独創的な発想が生まれる場合があります。

 

それは、時間をかけることです。

時間をかけて、期限ギリギリまで先延ばしすることです。

 

一見、全く生産性のかけらもない行動のように思えます。

しかし、先延ばしをすることの効果は決して悪いことだけではありません。

 

人は先延ばししている間にも、その内容を頭の片隅に置いて考え続けています。

知らず知らずの間に、日常生活の中で、先延ばししたプロジェクトに役立つものがないかを探し、紐付けています。

その証拠に、多くの成功した企業は後発組です。

 

まず先発組が様々なプロジェクトをローンチします。

後発組はなかなか動きません(実は表に出てこないだけで動いてはいるのですが)。

後発組は、先発組が出した行動に対する成果を充分に見極めます。そして、より良いものに改良し、独創的なアイデアを付加した商品を世に送り出します。

 

今、世界で最も力のある検索エンジンGoogleも、Yahooより後発です。

僕自身も、小学生の頃はYahooばかり使っていて、当時はGoogleは直感的にあまり信用していませんでした。

今では、世界中でGoogleを使っている人はたくさんいます(僕もその中の1人になりました)。

 

生産性と独創性のパラドックス

生産性向上に意識を置きすぎることで、結果的に創造性が阻害されていまうことがあります。

 

これを生産性と独創性のパラドックスと呼んでいます(僕が勝手につけた表現です)。

 

生産性を高めたい人は、少しでも無駄な時間を減らそうとします。

少しでも早くタスクを終わらせようとします。

もちろん、仕事を早く終わらせることは素晴らしいことで、1つ目の仕事を早く終わらせることで2つ目の仕事にも集中できます。

 

しかし、その結果、アイデアを寝かせて発酵させる期間がなくなります。

結果として独創性が失われる危険があります。

 

あなたの職場でも同じような現象が起こっていませんか?

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